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更新日:2017年11月16日

せんだん通信 -中国四国厚生局だより 平成24年6月号(平成24年6月5日発行)

【目次】

せんだん通信 -中国四国厚生局だより

せんだんの花が咲きました。(広島市内の天満川河畔)

巻頭言  広島勤務2年目を迎えて

指導総括管理官 島崎 久義

 時の流れは速いもので、広島に赴任して2年目を迎えました。
 私の広島に対する印象は、瀬戸内海に面していることもあり、暖かい土地というイメージがありました。
 しかしながら、思いの外寒い感じがします。この冬、道路には雪が全くないにもかかわらず、チェーンを装着して走っている路線バスを何回か目にしたことがあります。
 私は岐阜県の飛騨高山の出身であり、また、富山県、滋賀県(比叡おろしで意外に寒いのです)と寒いところを2回も経験していますので、寒さには慣れているつもりでありましたが、広島に赴任して初めてヒートテックなるものを、それも上下を購入してしまいました。

 そのような中、先日、突然発熱し喉が痛くなったため、近くのクリニックを受診しました。幸い、医師から問診や聴診器による診察を受け、薬を貰って服用したためすぐに軽快しました。
 普段は医療機関にかかることがありませんので、医療保険制度の恩恵を受けることは少ないのですが、今回の受診を通じて改めて日本の皆保険制度に感謝し、今後とも制度を堅持していくことが大切だと再認識したところです。
 
 さて、そのクリニックを受診した際、領収証と明細書を貰いました。領収証は、初・再診料、投薬等の項目に分かれていて、総額は4,630円で一部負担金は3割の1,390円でした。明細書には初診料270点、処方料42点、薬剤情報提供料10点等とともにいただいた薬剤の名称等が書いてありました。
 一昔前は、医療機関で受診しても明細書どころか、領収証もレシートのようなものに一部負担金しか書かれていなかったので隔世の感があります。

 皆さんは医療機関を受診された際に、キチンと領収証と明細書を貰っていますか。
 平成20年4月に国立病院が明細書を発行し始めた当初、患者さん達から「紙の無駄だ」とか「見てもよくわからない」とかの苦情がたくさん寄せられたと聞いています。今でも同じような理由で明細書を受け取らない患者さんがいるという話を医療機関の方から聞くこともあります。 そこで今回は明細書発行の意義についてお話をしてみたいと思います。

 医療保険制度や診療報酬の改定については、中央社会保険医療協議会(中医協)で審議され、その答申を受けて決定されていますが、この明細書についても中医協で審議され、一部の特例を除き無料発行が義務付けられることになりました。
 きっかけは、中医協委員の中に20数年前に医療事故でお子さんを亡くされ、治療内容や投与された薬剤を知るために診療報酬明細書(レセプト)の開示を求められたのですが、当時は開示が一般的ではなかったため叶わず、その経験から医療情報の開示を訴えていた方がいたことです。

 現在は、レセプトの開示は勿論のこと、診療録(カルテ)開示も一般的になっていますが、手続きが必要で時間もかかりますし費用も発生します。
 明細書には、受けた検査、処置等の内容、それに伴って使用した薬剤等も記載されています。
 レセプトやカルテの開示をしなくても一定の診療内容などは知ることができます。
 絶対にあってはならないことですが、もしも不幸にして薬害等に遭われた場合も明細書を保管しておけば薬剤名は特定できますし、検査などが過剰に請求されていた場合はそれを知ることもできます。

 紙の無駄等と思わず是非明細書を貰ってください。そして貰ったらじっくり見てください。
 自分自身が受けた診療内容やその金額を知ることは、皆さんが医療保険制度を考えるきっかけにもなると思います。

特集  「ダメ。ゼッタイ。」普及運動の実施について

麻薬取締部 加藤 稔

1.目的

 薬物乱用根絶の2019年までの達成を目標として、国や都道府県と民間が協力し、国民一人一人の薬物乱用問題に関する認識を高めるとともに、国連総会決議に基づく「6.26国連麻薬乱用撲滅デー」(6月26日)を広く国民の皆様に知ってもらい、国内外における薬物乱用の防止を目指して行われるものです。

「ダメ。ゼッタイ。」普及運動の実施について    「ダメ。ゼッタイ。」普及運動の実施について

画像提供:(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センター

2.実施内容

 期間中に、中国四国厚生局をはじめ管内各県庁、保健所やご後援をいただいている関係団体施設などにポスターを掲示するほか、リーフレット等を配布して広報啓発を行います。
 「ダメ。ゼッタイ。」普及運動に関する 詳しい情報は、(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センターのホームページをご覧ください。

3.実施期間

 平成24年6月20日から7月19日まで

4.「ダメ。ゼッタイ。」国連支援募金運動について

 「ダメ。ゼッタイ。」国連支援募金運動は、1993年からスタートした「ダメ。ゼッタイ。」普及運動にあわせて薬物乱用のない社会環境づくりのために実施されており、国連を通じて開発途上国等で薬物乱用防止活動を行っている民間団体(NGO)を援助しています。募金箱は、中国四国厚生局のほかこの運動にご後援をいただいている関係団体施設などに置いてありますので、皆様のご協力をお願いします。

「ダメ。ゼッタイ。」普及運動の実施について

5.平成24年度広島県「ダメ。ゼッタイ。」626ヤング街頭キャンペーンについて

 広島市内では、6月24日(日)に、広島県「ダメ。ゼッタイ。」普及運動実行委員会主催の『平成24年度広島県「ダメ。ゼッタイ。」626ヤング街頭キャンペーン』が開催されます。

    (1)開催日時

    平成24年6月24日(日)14:00~16:00

    (2)開催場所

    広島駅南口地下広場及び広島駅前広場(南口)

    (3)内容

    ①広島市立基町高等学校吹奏楽部による吹奏楽演奏(広島駅南口地下イベント広場)

    ②薬物乱用防止啓発用パンフレット及び啓発用資材の配布(広島駅南口地下広場及び広島駅前広場(南口))

    ③「ダメ。ゼッタイ。」国連支援募金の実施(広島駅南口地下広場)

本キャンペーンについての詳しい情報は、広島県ホームページをご覧ください。

各課からのメッセージ  保険医療の質的向上と適正化を目指して ~第1回~

指導監査課 多田 稔

 中国四国厚生局指導監査課(広島)及び管内各県事務所(鳥取、島根、岡山、山口)では、健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び高齢者の医療の確保に関する法律の規定に基づき、中国5県における保険医療に関する以下に掲げる業務を通じて、その質的向上と適正化を目指しています。

  1. 保険医療機関等の指定及び保険医等の登録等
  2. 保険医療機関等の施設基準の審査・受理等
  3. 保険医療機関等及び保険医等の指導・監査等
  4. 柔道整復施術療養費の受領委任事務等及び指導・監査等

 主な業務はこのようになっていますが、そのほかにも診療報酬算定に関する疑義照会や患者さんからの疑問にも対応しています。
 今月号から5回シリーズで、私たちが行う業務等について、各県リレー形式でご紹介いたします。
 堅い内容で理解しにくいかもしれませんが、皆さんが保険医療機関等を受診する際の一助になれば幸いです。
 なお、指導監査課は、広島県内を管轄として上記業務を行っており、広島市中区上八丁堀の広島合同庁舎4号館の2階にあります。2階なので眺望は望めませんが、最上階の15階からは広島城をはじめ北部の山々を眺めることができ、天気のいい日は気持ちのいいものです。15階には食堂もあり、職員以外でも利用可能ですので、是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

 さて、第1回目は、保険医療機関等の指定及び保険医等の登録等についてご紹介します。
 皆さんは、病院、診療所、歯科診療所などを受診した際、保険証を提示されると思います。保険証を提示することにより保険による診療を受けることができる病院等が、保険医療機関や保険薬局と呼ばれている機関となります。
 我が国では、国民皆保険のもと、健康保険法等による療養の給付(現物給付としての診察、注射、投薬、手術、入院などの給付があります。)という形で、皆さんが自らの選択で、全国どこの保険医療機関でも受診することができます。

 医療機関や薬局を開設しようとするときには、保健所へ医療法又は薬事法に基づく開設申請あるいは届出を行う必要がありますが、その後、それら医療機関等で保険診療(保険調剤)を行うためには、厚生労働大臣の指定を受けなければならないことになっていて、この指定を受けた医療機関等を「保険医療機関(保険薬局)」と呼んでいます。
 中国四国厚生局長は厚生労働大臣からの指定業務に係る委任を受けており、指導監査課及び管内各県事務所においては、医療機関等からの申請に基づき、定められた法令等に適合しているかどうかを審査し、指定を行う業務を行っています。
 指定に当たっては、各県ごとに設置されている中国地方社会保険医療協議会の部会を毎月開催し、その審議を経て指定が決定されます。指定した保険医療機関等については、庁舎内の掲示板やホームページでお知らせしています。

 保険診療等を担当する医師、歯科医師、薬剤師についても、保険医(保険薬剤師)としての登録が必要です。
 国家試験を合格された皆さんは、医師等として登録するとともに、厚生局への保険医等の登録をしてから、保険診療等に携わることとなります。
 以上のように、保険医療機関や保険薬局、そこで医療に従事されている保険医、保険薬剤師の皆さんは、それぞれ一定の手続きを踏んでから保険診療等に携わっているということになります。

 また、訪問看護を行う事業者が、健康保険法等による訪問看護(居宅において継続して療養を受ける状態にある方が受ける療養上の世話等)を行うためには、同じく厚生労働大臣の指定を受けなければならないことになっています。そして、この指定を受けた訪問看護事業者を「指定訪問看護事業者」と呼んでいます。

 このように、まず指定を受けることが保険診療等へのスタートになりますので、指導監査課には、日々、窓口へ来訪されたり、郵送などで多くの指定申請があり、これら申請に対する迅速な指定決定に向け、業務を行っています。
 次回は、中国四国厚生局鳥取事務所から、保険医療機関等の施設基準に係る業務についてご紹介します。

保険診療の概念図及び中国四国厚生局と保険医療機関等との関連図

中国四国厚生局管内における保険医療機関等の数(平成24年5月1日現在)

県名 保険医療機関 保険薬局 指定訪問
看護事業所
医科 歯科
病院 診療所
鳥取県 45 446 491 277 263 49
島根県 54 614 668 299 285 60
岡山県 173 1,369 1,542 1,068 753 113
広島県 248 2,334 2,582 1,621 1,570 204
山口県 149 1,099 1,248 726 775 89

あとがき

 初夏の緑に彩りを添えるせんだんの薄紫色の花が咲きました。「クールビズ」が始まってひと月、職場はすっかり夏の装いです。
 つい先日桜の開花に春を実感したと思ったら、まもなく梅雨がやってきます。じめじめしたり暑くなったり、気候の変化が激しいので、体調を崩さないように気をつけましょう。 (M.N.)

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