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更新日:2017年11月16日

せんだん通信 -中国四国厚生局だより- 平成23年11月号【創刊号】(平成23年11月15日発行)

【目次】

巻頭言 「せんだん通信」の発刊に当たって

中国四国厚生局長 川尻 良夫

せんだん通信

 地方厚生局は厚生労働省創設の平成13年にスタートしましたが、その後も所掌事務はかなり変わりました。10年経った今でも「厚生局って何?」「どこにあるの?」「何をしているの?」という疑問を持つ方が少なくないと思います。それどころか、厚生局という名前すら聞いたことが無い人が多数派というべきでしょうか。
 私は本年8月末に広島に着任しましたが、その際職員に話したのは、「地方厚生局として『地域』にこだわりたい。」「その地域とは、地理的なエリアではなく、地方自治体や関係団体・関係事業者、ひいては住民であることを念頭に置いて欲しい。」ということでした。そして、実際に中国四国地区で仕事をし、関係者に挨拶に伺ってみて、厚生局から「地域」を念頭に置いた情報発信が出来ていなかったことに気付かされました。このため、中国四国厚生局の活動を分かりやすく紹介するとともに、地域の様々な話題を収集し、紹介するメール・マガジンを作ってみようと思い立ちました。
 中国四国厚生局の事務所がある広島の合同庁舎4号館から南側を眺めると、「せんだん」の木々が目に入ります。せんだんは、小振りですが初夏には淡紫色の花を咲かせ、巨木ではありませんが盛夏にちょうど良い木陰をもたらし、その実は食用とはなりませんが医薬品の原料などになるようです。中国四国厚生局も、あまり目立たずとも地域の人々のためにしっかりと根付いた仕事をしていきたいという意味も込めて、メール・マガジンの名称は「せんだん通信」に決まりました。
 「せんだん通信」の各記事は、中国四国厚生局の職員が実名で書くことを原則としていますので、書く内容は各職員に一任されますが、事務文書然とした文章は避け、書き手の顔が見えるようなものとなるよう努力していきます。そうはいっても最初のうちは内容も表現も堅いものが見られるかも知れませんが、そこは皆様からもご意見等を頂きながら、徐々に改善していこうと考えております。
 この「せんだん通信」が、地域の皆様と中国四国厚生局との距離感を縮めるとともに、将来的には中国四国厚生局の存在感や信頼感を高める試金石になれば、と心から願う次第です。

特集① 「いい医療に向かってGO」医療安全週間 ~医療安全ワークショップを開催しています。

健康福祉部医事課 児玉 真由美

 厚生労働省では平成13年から、11月25日を含む1週間を医療安全推進週間と位置づけ、この期間を中心に、幅広い医療関係者が参画するシンポジウムや研修会を実施しています。タイトルの「いい医療に向かってGO」とは11月25日を指しています。
 中国四国厚生局では、医療安全推進のための取り組みとして、医療安全ワークショップ(5日間)と医療安全セミナー(1日間)を開催しています。本年の医療安全ワークショップは11月7、8日に第1クール、12月4、5、6日に第2クールを開催し、このうち12月4日は医療安全セミナーと同時開催します。

 本年の医療安全ワークショップおよび医療安全セミナーのテーマは「医療機関の特性に応じた医療安全~中小医療機関の医療安全体制を中心に」としています。病気にかかった方がまず最初に受診するご近所の病院の医療安全をどのように高めていくかが、安心・安全な医療の提供の鍵になると考え、今回のワークショップでは病床数が概ね300床までの病院から医療関係者の方にお集まりいただきます。
 グループワークを通して、医療事故事例の分析と対処方法を考えながら、事故の対応、医療安全管理体制の運営をどのように行うべきか、濃密な議論を交わしていきたいと考えています。また、近年の医療裁判の判例をふまえて、患者さんとその家族から求められている医療安全とはどういうものであるか、医療を提供する側は、患者さんの期待をきちんととらえているのか、どのような情報開示、情報提供が求められているのかについて、法曹の専門家の方からお話をいただく予定です。

 医療安全ワークショップと同時開催される医療安全セミナーでは、医療安全に関して先駆的な取り組みをしている講師の方々に、病院の施設の規模、スタッフの数や地域ごとの疾病の特徴など、病院毎にさまざまな特性がある中で、その病院の個性、強みを活かして、いかに医療の安全を高めていくか、さらに、現在まで続けてきた医療安全の取り組みを、どのように効率的なものに変え、発展させていくのか、病院間の連携のあり方はどうあるべきか、等についてお話をいただきます。

 医療安全ワークショップは5日間の講義及びグループワークと、非常にハードなスケジュールですが、全講習を修了された方には受講時間と内容を明記した修了証が渡されます。本年の医療安全ワークショップ受講予定者は70名、医療安全セミナー受講予定者は330名で定員となり募集を終了していますが、医療安全を推進する企画として来年度以降も引き続き開催する予定としておりますので、今後もご期待ください。

医療安全ワークショップ

日時: (第1クール)平成23年11月7、8日(終了)
(第2クール)平成23年12月4、5、6日
場所: 広島合同庁舎共用会議室
広島国際会議場(12月4日のみ)

医療安全セミナー

  • 日時:平成23年12月4日
  • 場所:広島国際会議場

スケジュール

こちらの日程表をご覧ください

【昨年度のワークショップの様子】

特集② 11月は「ねんきん月間」です。年金について考えてみましょう。

年金管理課長 和田 英之

◎ 中国管内の各年金事務所等が実施を予定している「ねんきん月間」の主な取組は次のとおりです。

※お近くの年金事務所等で行っている取組み(相談会等)はこちらです。日本年金機構のホームページ(外部サイトへリンク)をご覧ください。

特集③ 中国四国地方で臨床研修する医師の研修先が内定しました。 ~平成23年度マッチングの状況(中国四国地区)

健康福祉部医事課 田中 信一郎

 医学部を卒業し、医師国家試験を合格した医師のうち、診療所や病院などで実際に診療をしようとする医師は2年間の臨床研修(初期臨床研修)を受ける必要があります。では、臨床研修先となる病院をどのように決めているのでしょうか。
 臨床研修を実施できる病院は、厚生労働大臣から指定を受けた臨床研修病院か医学部に附属する大学病院に限られています。臨床研修を実施する病院は、それぞれ工夫を凝らしたいくつかの研修プログラムを持っています。
 研修を希望する医学生または医師(以下、便宜的に医学生と記します。)は、将来研修を受けたい病院や、自分のキャリアプランに合った研修プログラムを探します。探し方としては「REIS」(レイス)と呼ばれるインターネットの臨床研修プログラム検索サイトや、各県で開催される説明会などがあります。中国四国厚生局では「臨床研修病院合同説明会」(次回:平成24年4月29日開催)を毎年開催して、医学生に情報を提供しています。自分の希望に合いそうな研修プログラムを見つけた医学生は、実際に病院などを巡って見学し、病院の担当者と面会などをして、希望の研修プログラムを絞っていきます。
 研修プログラムが決まったら、インターネットを通じてコンピュータに自分が研修したい複数のプログラムを、希望順にランク付けして登録します。一方、病院側も自分たちの病院に迎えたいと思った医学生を、希望順にランク付けしてコンピュータに登録します。コンピュータは「ゲール-シャプレイ(Gale-Shapley)の安定マッチングアルゴリズム」というやや難しい名前の数学的な方法を使って、医学生の希望順位が高い研修プログラムであり、同時に病院の希望順位の高い医学生が選ばれるような答えを出します。つまり、医学生と病院の希望ができるだけ高くかなえられるような縁結びをします。これをマッチングと呼んでいます。なお、マッチングを行っている医師臨床研修マッチング協議会のホームページには、動画を用いたわかりやすい図解があります。
 今回、中国四国で臨床研修したいという方が、どのぐらいいたのか、内定状況はどうだったのかについて、医師臨床研修マッチング協議会が公表したデータをもとに調べました。

(表1) 全国と中国四国地区のマッチング参加病院の募集状況と内定者数です。平成23年度中国四国地区では112病院が参加し、全国8,454人の医学生から709人の内定者が決定しています。

(図1) 中間マッチとは、医学生(マッチング参加者)の第1希望で確定した定員、最終マッチとは第2希望以降を含めて、最終的に決定した定員を指します。例として鳥取県について見ると、医学生の第1希望だけをコンピュータが計算したところ募集定員の48.6%が決定しましたが、コンピュータがさらに第2希望以降まで計算した結果、募集定員の51.2%の内定者が最終決定したことになります。

(図2) 平成21年度から23年度まで、中国四国各県の募集定員からみた内定の状況です。各県がもつ募集定員に対して内定者がどの程度まで充足したか示しています。

 中国四国厚生局では、中国四国で実施される臨床研修の魅力がより多くの方に伝わるよう医療機関等と協力して、今後も情報発信して参りたいと思います。

各課からのメッセージ 中国四国厚生局の概要と総務課の業務について

総務課 山口 翔也

 この記事では、中国四国厚生局の概要と、今回この記事を担当させていただいております総務課について、簡単にご紹介させていただきます。
 中国四国厚生局は、厚生労働省の地方支分部局の1つであり、国民にとって身近な医療、健康、福祉などの社会保障政策を実施する、地域における国の「政策実施機関」です。その役割を果たすため、ホームページにも掲載させていただいている『基本理念』、『職員行動規範』、『業務運営基本方針』に基づき、業務を行っています。
 厚生局は、広島県広島市に本局を、中国地方の他の4県の各県庁所在地に事務所を設置し、総勢約150人が勤務しています。
本局においては、中国5県(一部業務においては四国4県を含む)における医療や福祉などのサービスの提供が適正に行われるよう、都道府県や市町村などと協力しつつ、事業者等への許認可、指導・監督などを行っています。
 鳥取県、島根県、岡山県及び山口県の4県に設置されている事務所においては、各県内の保険医療機関や保険医等に対する指導・監督業務などを行っています。また、広島県内の保険医療機関や保険医等に対する指導・監督業務などについては、本局において行っています。
 総務課では、庶務、会計、人事などの厚生局全体の総務を行っています。総務課の業務というのは一見地味ではありますが、厚生局の業務が円滑に進むための縁の下の力持ち的な仕事、とも言えるでしょう。また、総務課は厚生局全体の窓口であるため、地域の皆様や地方自治体、医療機関などからの様々なお問い合わせ・ご要望を電話などでお受けする機会も多くあります。
 その他総務課においては、歯科医師・医師・助産師・保健師・看護師・薬剤師の6種類の国家試験について、試験会場の選定、願書の受付、受験票の交付、試験実施及び合格発表等の事務を行っております。
 平成23年度の国家試験は下表のとおり、平成24年の2月から3月にかけて実施いたします。また、昨年度に当局が実施した試験には、看護師国家試験の3093人を筆頭に非常に多くの方が受験されました。これだけ多くの方の受験される試験を適正に実施するために、国家試験を受験する方々を支える立場として、職員一丸となって取り組んでおります。
 総務課の業務は外部からは見えにくいものだとは思いますが、中国四国厚生局の業務を裏側から支える立場として、これからも職務に励んで参ります。

【中国四国厚生局で実施する国家試験】
試験名 平成23年度試験日程 参考 平成22年度実績
当局実施分 全国分
受験者数 合格者数 受験者数 合格者数
歯科医師 平成24年2月4日(土)~2月5日(日) 80 65 3,378 2,400
医師 平成24年2月11日(土)~2月13日(月) 526 470 8,611 7,686
助産師 平成24年2月16日(木) 94 93 2,410 2,342
保健師 平成24年2月17日(金) 997 847 14,819 12,792
看護師 平成24年2月19日(日) 3,093 2,867 54,138 49,688
薬剤師 ※ 平成24年3月3日(土)~3月4日(日) 76 21 3,274 1,455

※ 平成22年度は、薬剤師国家試験の受験資格を得るための大学の薬学課程が4年制から6年制へ移行する過渡期にあたり、新卒者の受験がなかったため、受験者数は減少しています。

編集後記

 「栴檀(せんだん)の実」は秋の季語。朝晩の空気が日ごとに涼しくなってきた実りの季節に「せんだん通信」は創刊の運びとなりました。職員の執筆による「生の声」を月1回のペースでお届けします。
 「せんだん通信」が、地域の皆様と中国四国厚生局を結ぶ架け橋となるよう努めてまいりますので、ご愛読いただければ幸いです。   (M.N.)

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