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令和6年6月26日
関東信越厚生局

 

障害福祉サービス事業所を運営する事業者に対する行政処分等について

 
 関東信越厚生局長は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号。以下「障害者総合支援法」という。)の規定に基づき、障害福祉サービス事業所を運営する事業者に対して、本日、障害者総合支援法第51条の4第3項に基づく改善命令を行いましたので、お知らせします。
 
 
【行政処分等の内容】
1 当該事業者
   名     称     株式会社 恵(めぐみ)
   代表者の職氏名     代表取締役 中出 了輔
   主たる事務所の所在地  東京都港区芝5丁目3番2号 +SHIFT MITA 6F
 
2 処分内容
   障害者総合支援法第51条の4第3項に基づく改善命令
 
3 処分理由
  被処分事業者に対し、障害者総合支援法第51条の3第1項の規定に基づく業務管理体制の整
 備に係る特別検査を実施した結果、障害者総合支援法第51条の2第1項の主務省令で定める基
 準に従って適正な業務管理体制の整備が取られていないことが認められ、障害者総合支援法第
 51条の4第1項の規定に基づき改善勧告したにもかかわらず、正当な理由がなく、その勧告に
 従わなかったため。
 
4 改善命令の内容
(1)改善勧告書中、勧告事項⑴及び(4)において、利用者に対する身体的虐待や利用者から過大
  な食材料費の支払を受けた事案を含め、諸法令に違反している実態はないかについて、十分
  に検証を行うこと等を求めたところであるが、令和6年1月30日付けで貴社から提出のあっ
  た文書においては、利用者から過大な食材料費の支払を受けた事案以外の法令違反事実(以
  下「他の法令違反事実」という。)の有無について言及がないまま、業務管理体制及び組織
  体制の見直しを行ったとされている。また、同年6月4日付けで貴社から提出のあった文書
  においては、他の法令違反事実について、貴社の内部調査として業務改善・標準化推進室に
  よる調査等を行ったとされている。しかしながら、当省より貴社に対して改善勧告を行って
  以降、貴社から食材料費を過大に収受した件以外の法令違反事実が明らかにされたことはな
  く、本年3月頃から5月頃までの間に指定権者が貴社運営の各事業所に対して行った検査に
  より、膨大な法令違反事実が明らかになったものであり、改善勧告を受け、貴社自らが法令
  違反の事実について十分な検証を行ったものとは認め難い。 このため、貴社の新たな業務管
  理体制・組織体制の下で自ら法令違反事実の報告を行わなかった原因について、適切な精査
  を行うこと。
 
(2)その上で、上記(1)の原因を踏まえ、貴社の業務管理体制・組織体制について改めて体
  制等の見直しを行った上で、当該見直し後の新たな体制の下で、速やかに事業所の検査を進
  め、その結果を報告すること。貴社の報告によれば、これまでのところ、貴社の運営するグ
  ループホーム事業所のうち約半数の事業所と、貴社の運営するグループホーム事業所以外の
  障害福祉サービス事業所において、全く検査を行っていないことから、これら全ての事業所
  を対象として実施すること。
 
5 その他迅速な対応を求める事項
 
   改善勧告書中、勧告事項⑵及び⑶において、過大に収受した食材料費の返還金額の確定及
  び迅速かつ確実な返還等を各自治体の指導の下で進めるよう求めたところであり、引き続
  き、改善勧告書の趣旨に沿った対応を行うこと。
   具体的には、現時点で未返還分の金額及びその対象者を各自治体との間で明確化し、当該
  返還対象者である全ての債権者と貴社との間で債権債務関係を確定するとともに、迅速な返
  還を進めること。また、所在が不明である等の事情により直ちに返還できない事情を有する
  者についても、公示等の手段により債権債務関係を確定するとともに、未返還分の金額を別
  会計として保全する等の措置を講ずること。