令和6年4月5日

北海道厚生局管内における自治体の取組について

【認知症施策】

滝川市


 滝川市では地域の見守りを強化し、行方不明となった認知症高齢者等の早期発見や安全を確保することを目的に「滝川市高齢者見守り隊わんわんパトロール」を実施しています。
 犬の散歩をしている人は春夏秋冬いつでもおり、日常生活の延長の中で地域を見守る目を増やすとともに、この取組をきっかけとして、普段認知症の人と関わりのない方への普及啓発や、情報共有が可能となることを目指して始めたものです。

 取組を周知するにあたり工夫したこととして、狂犬病予防注射を担当している「くらし支援課」との連携により、畜犬登録者へのお知らせに「滝川市高齢者見守り隊わんわんパトロール」の募集のチラシを同封することや、認知症関連情報誌「おれんじ通信」に掲載するなど、効果的かつ、コストを掛けずに広報を行っています。
 また、 介護事業所等を中心に形成している行方不明高齢者の捜索を目的とした「SOSネットワーク」及び企業などの協力を得て日常的に高齢者の見守りを行う「高齢者安心見守りネットワーク」との連携も期待されています。

 この取組により、行政として今まで繋がりのなかった若い世代の方との接点が生まれました。今後も「わんわんサポーター」を増やし、様々な世代の住民が支え合える地域づくりを目指していきます。
 
 滝川市地域包括支援センター


※詳細については以下のリンクをご覧ください。

滝川市ホームページ
 

北見市

 
 北見市では、認知症になっても住み慣れた地域で人との交流や社会参加を促し、自分らしく暮らし続けられることを目的として「希望をかなえるヘルプカード」の普及啓発を行っています。
 このカードは、市内の事業所で先駆的に利用が始まり、「翼をくださいプロジェクト委員会」(認知症のご家族などを含む有志で設立)により推進されてきたところ、この取組を市全域で広めていきたいという想いで、北見市が令和5年度から普及啓発事業を開始しました。


 
●「希望をかなえるヘルプカード」を利用するメリット
・外見から気づいてもらいにくいことをカードで伝えられる。
・望んでいることや不安に思っていること、伝えたいことをわかってもらえる。
・自分が忘れていても、カードを見せて伝えられる。
・普段から持っておくと、緊急時(道に迷ったときなど)や災害時に役立つ。
 
●「希望をかなえるヘルプカード」についての声・意見
・勇気を出してカードを使ってみることで、今まで控えていた外出が出来るようになった。(利用者)
・相手にお願いしたいことをうまく伝えられるようになった。(利用者)
・普段から持ち歩いている。元気なうちから使うことが大事。みんなで使いましょう。(利用者)
・緊急連絡先等の記載があるため、地域の人に見守ってもらえる安心感がある。(ご家族の方)
・ヘルプカードを地域で展開したい。(認知症地域支援推進員)
・認知症になってもできる事はたくさんある。笑顔の多い毎日になるよう頑張りたい。(グループホーム職員)

◎普及啓発のために
 「カード一体型のチラシ」を作成し、市の高齢者相談支援センター(地域包括支援センター)や、障がい者相談支援センター等で配布するほか、カードの記載の仕方についても相談を受けています。また、認知症の人だけではなく、障がいのある人など支援が必要な人にも活用いただくため、庁内関係部署との勉強会や周知依頼を行うとともに、各関係団体の研修会等に出向いて説明会を行っています。
 
 今後は、認知症サポーターのいるお店や施設、公共交通機関等にも普及啓発を行うなど活動の幅を広げ、「認知症のご本人が望む社会参加を続け、元気に暮らし続けられる地域づくり」を目指していきます。
 
北見市保健福祉部
 
※詳細については以下のリンクをご覧ください。

北見市ホームページ
 
 

【生活支援体制整備事業】

千歳市


 千歳市では、平成28年度から「生活支援体制整備事業」を千歳市社会福祉協議会へ委託し、全市域を担当する第1層専任の生活支援コーディネーター(以下「SC」という。)1名、日常生活圏域を担当する第2層のSC2名、第1層及び第2層兼任のSC2名の計5名体制で実施しています。

 当該事業では、日常生活圏域版ガイドマップ「おさんぽナビ」の作成や、市内の商業施設と連携して開催する「ちょこっと茶屋」等のサロン運営、「ちとせ切り絵ランタンコレクション」を実施しています。
 「ちとせ切り絵ランタンコレクション」は令和2年度から開催し、当初はコロナ禍において自宅で活動できる取組として、定型の紙袋を配布し、医療従事者へのエールを込めたランタンを作成していました。切り絵は誰でも手軽に取り組むことが可能で、手指を使用した脳トレ、趣味の活動としての社会参加により、介護予防の効果を期待しています。現在は、同時期に通いの場として開設した「大人のかんたん切り絵サロン」における成果発表の場に位置づけることで、参加者の継続意欲を高め、効果的に事業を行っています。

 今後も生活支援体制整備事業の展開により、地域住民の方が健康でいきいきと馴染みの地域で暮らしていける地域を目指していきます。
 
千歳市保健福祉部高齢者支援課

※詳細については以下のリンクをご覧ください。

千歳市ホームページ
千歳市社会福祉協議会ホームページ
 

幌延町


 幌延町では、生活支援体制整備事業の取組として、多世代交流や閉じこもり予防に向けた外出のきっかけづくり、地域におけるネットワークの構築を目的に「まちいちカフェ」を開催しています。「まちいちカフェ」の名前には「町」はもちろんのこと、「待ち遠しい」や「待ちに待った」場になるようにという意味が込められています。

 参加者の興味や幌延町にちなんだものなど、介護予防を前面に出さず、企画する側も「おもしろい!」と思えるよう、また、参加者と一体となって企画・運営できるよう、参加者と「伴走する」意識を持って事業を展開しています。

・特技の披露の場に!
 町民の方が特技を披露する場として、山形県庄内地方出身の町民を講師として迎えた「庄内ちまきを食べよう」のほか、関西仕込みのお好み焼きなど、教えて主役になったり、新しいことを教わって刺激を受けるような内容も企画しています。

・多世代交流の場として
 「まちいち縁日ごっこ」を企画し、「せっかくなら子ども達を呼びたいね」との声から、児童クラブの子ども達を招待しました。各種飲食物や参加者考案のルーレット等のゲームは、子ども達から好評を得るとともに、準備から作り上げた達成感や子ども達の笑顔、交流を通じて、参加した町民は「来年の夏もやりたい!」との意欲につながりました。

・地域に根ざした企画
 幌延町の地域の魅力を再発見する企画として、町の名所の写真を使用した「カレンダー」や「かるた」づくりを企画しました。幌延の魅力、幌延らしさに注目し、幌延を好きになるような企画で、住民が懐かしさを感じつつ、自信をもって取り組める内容となりました。

  
       (まちいち縁日の準備の様子)           (ほろのべかるたあそびの様子)
 
 地域における仲間づくりや高齢者の社会参加の推進のため、町が橋渡し役となり事業を実施することで、高齢者が安心して「楽しみをもって」暮らし続けられる幌延町を作っていくことを目指していきます。
 
幌延町地域包括支援センター

※詳細については以下のリンクをご覧下さい。

幌延町ホームページ

問い合わせ

お問い合わせ先

北海道厚生局健康福祉部地域包括ケア推進課

住所
〒060-0808 北海道札幌市北区北8条西2丁目1番1号 札幌第1合同庁舎8階
電話番号
011-709-2311(内線3937)
ファックス
011-709-2703