中国四国厚生局 > 中国四国厚生局について > せんだん通信-中国四国厚生局だより- > せんだん通信-中国四国厚生局だより平成26年1月号(平成26年1月6日発行)
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更新日:2017年11月16日
【目次】
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謹賀新年 |
皆様、明けましておめでとうございます。
厚生労働省では毎年11月上旬に「今冬のインフルエンザ総合対策について」を発表し、インフルエンザ予防について啓発を行っています。
ご存じのとおり、インフルエンザはインフルエンザウイルスによって引き起こされる流行性感冒で例年12月中旬から翌年の3月頃まで流行を繰り返しています。
昨年(平成25年)は9月下旬に島根県の益田保健所管内で集団発生の報告がありましたが、10月に入って患者の発生は無くなっています。(なお、ウイルスの型はA(H1N1)型であったと報告されています。)
この「今冬のインフルエンザ総合対策について」には、いくつかのインフルエンザ予防策について書かれています。おそらく皆様もご存じのことが多いかと思いますが、簡単にご紹介いたします。
1.ワクチンの接種
インフルエンザのワクチンは、感染後の発症の低減や発症後の重症化防止に有効とされています。ただし、接種後効果が出現するまで2週間程度を要するといわれています。
2.咳エチケット
インフルエンザの主な感染経路は咳やくしゃみの際に口から発生される飛沫(小さな水滴)による飛沫感染です。咳エチケットはこの飛沫を周囲に広げないよう、主に自分が感染源とならないようにするための留意点として、感染拡大の防止の観点から述べられているものです。
・咳、くしゃみが出るときはマスクを着用する。
・マスクを着用していない場合は、ティッシュなどで口と鼻を押さえ他の人から顔をそむける。
・手のひらで咳やくしゃみを受け止めた場合はすぐに手を洗う。
・鼻汁、痰などを含んだティッシュはすぐゴミ箱に捨てる。
・咳やくしゃみをしている人にマスクの着用をお願いする。
3.外出後の手洗い等
2009年の新型インフルエンザの流行後、多くのビルや事務所等の入り口に消毒用のアルコール等が設置され、現在も継続されています。外出後の手洗いはインフルエンザに限らず、接触による感染を感染経路とするすべての感染症に有効な予防手段です。入室時のアルコール製剤による手の消毒や自宅での石けんや流水での手洗いを行うことを習慣とすることが有効です。
4.適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、のどの中にある気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなるので、室内では50~60%の湿度を保つと予防に効果的といわれています。
5.十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
体の抵抗力を高めることがインフルエンザに限らず、あらゆる病気への予防となります。日頃から心がけることが必要です。
6.人混みや繁華街等への外出を控える
インフルエンザが流行している時期は、できるだけ人混み等への外出を避けることです。やむを得ずそのような場所へ外出する必要がある場合は、不織布製(繊維を織らずに、熱や化学的な作用で接着させた布)マスク(薬局等で売っています。)を着用し、長くは留まらないようにすることです。
インフルエンザの予防に関し簡単な紹介ではありますが、皆様も健康に気をつけて元気にインフルエンザシーズンを乗り切っていただければと思います。
※中国四国厚生局のホームページでは厚生労働省を始め、感染症対策の関係機関のホームページもリンクしておりますので、ご利用ください。
医療安全ワークショップ・セミナーを開催しましたので、その内容につきまして、ご説明いたします。
1.医療安全ワークショップとセミナーについて
中国四国厚生局では、医療安全を各病院・診療所内で中心となって進める方を応援し、また新たに育成するため、「医療安全ワークショップ(5日コース)」と「医療安全セミナー(1日コース)」を毎年開催しています。
平成25年度の医療安全ワークショップは、11月11日・12日と12月8日・9日・10日の5日間、医療安全セミナーは12月8日に開催しました。
5日コースでは、講義で医療安全施策の動向や医療事故の分析方法を学び、グループ討議には実際の状況に近くなるよう模擬症例のカルテ・看護記録・マニュアルなどの資料をそろえ、その中で分析を行っていただきました。どのグループも医師、薬剤師、看護師といった職種を越え、どのような問題点を挙げられるのか、また、それを改善するためにはどのようにしたらよいかなど、活発に議論されていました。
また、12月8日の医療安全セミナーでは、「医療におけるコミュニケーション」と「医療対話推進者」についてお話いただきました。
2.医療におけるコミュニケーションを助ける医療対話推進者とは
「あなたの病気は・・・と考えられます。治療法は3つあり・・・。それぞれのメリットとリスクは・・・。」
病気を告げられる時はとても動揺するものです。病気への不安、治療への期待と不安、これからの生活など、いろいろな想いが頭の中に浮かび、担当医の説明に集中できないこともあります。
治療が本当に始まるときには、治療を受ける患者さんやその家族と、担当医をはじめとした医療チームの認識が一致し、ひとつのゴールを目指して一緒に向かうことが理想です。そのために不可欠である患者側と医療側のコミュニケーションを、より充実させる取り組みとして、病院の相談窓口には医療対話推進者が配置されつつあります。
医療対話推進者は次のような仕事をしています。
①患者さんやその家族が抱いた疑問や不安、不満を相談する窓口になります。待ち時間が長かった、医師の説明がわかりにくかった、治療にお金がたくさんかかったので高額療養費制度などの制度について聞きたいなど、様々な相談をお聞きします。
②相談や苦情の原因、背景等を整理し、病院の医師、看護師、薬剤師や医療安全管理者などの方々と協力しながら、改善に努めます。
担当医や看護師さんに説明をしていただいても、後からいろいろな疑問や不安が出てくることもあるでしょう。病院の相談窓口を利用して、疑問や不安に思っていることを相談してみてはいかがでしょうか。
今回、医療安全ワークショップ・セミナーに参加された皆さまからは「医療安全管理者と医療対話推進者の役割の違いが理解できた(看護師:病院200床~300床)」、「患者目線での説明に努めたい(医師:無床診療所)」、「病院と診療所を分けて実施してほしい(医師:有床診療所)」などの言葉をいただきました。皆さまの声を参考によりよい企画にして参りたいと思います。
来年度以降も医療安全に関する企画を開催する予定です。8月頃にご案内をいたしますので、ぜひご参加ください。
私が前任地の近畿厚生局(大阪)から広島に赴任して来て、はや20ヶ月が経ちました。
通勤手段は大阪時代の地下鉄から“広電”に変わり、朝夕路面電車に揺られて通う生活が続いています。
大阪にも阪堺電車が走っており、お隣京都の嵐電も健在ですし、関東にも都電や東急世田谷線、また、路面電車には分類されないそうですが有名な江ノ電もありますが、車両の保有台数や市内の主要部分を縦横に走る軌道の総延長を比べれば、“広電”は「おしい!広島県」の名鑑にも掲載されるほどに広島の代名詞とも言えます。
勿論、市内の道路の中心を走るため速度が遅くなることや低料金故に混雑するなど多少難点はありますが、なんと言っても半世紀も昔に廃止になった京阪神や北九州の路面電車が、転籍車両として今も現役で元気に活躍しており、これに日常的に乗車できるのは「鉄ちゃん(鉄道マニア)」ならずとも感動を覚えずにはいられません。
さて、私の所属する福祉指導課が所管する業務には、高齢者の皆さんに元気に生活を続けていただくためのものがいくつかあります。その一つが「地域密着型サービス」に関する事務です。
地域密着型サービスは、「認知症高齢者や要介護状態の高齢者の皆さんが、可能な限り住み慣れた自宅または地域で生活を継続できるように、身近な生活圏ごとに拠点をつくり地域の実情に合わせて市町村で提供される介護保険法に基づく介護サービス」です。福祉指導課では中国四国管内の9県で地域密着型サービス事業者の指定監督を行っている市町村を訪れて、事務の実施状況についてお話を伺い、必要に応じて意見(「技術的助言」)を述べるとともに、地域密着型サービスを行う事業所(主に認知症グループホーム等)が適正なサービスを提供出来るよう、その市町村と合同で実地指導を実施しています。
その事業所が地域密着型サービスを行う事業所として、適正か否かを判断する指標には、厚生労働省令で定める「指定基準」があります。この基準は、平成24年度施行の関係法律の改正により、各自治体の条例に委任されることになりました。(1年間の経過措置があるため、実際には今年度から条例を施行しているところも多いようです。)
条例制定にあたって、「従事する従業者にかかる基準等」及び「利用定員について」は厚生労働省令で定める基準に『従うべき基準』あるいは『標準』として定め、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を『参酌』して定めることになっています。
簡単に言えば、「必要な職員の数や設備の面積等は全国同じ基準に」、「利用定員は地域の実情に合わせて柔軟性を持って定めることが可能」、「それ以外の運営方法(利用者の安全に係る事項等は除く)などについては事業所の指定を行う自治体ごとに決めましょう」ということになりました。
これにより、改正以前も独自の報酬や基準の設定は可能でしたが、さらに一層地域の自主性、主体性が高まりました。
各市町村の担当者の方からお話を伺う際に、「自己責任を問われるので、国と異なる基準制定には躊躇する」とのご意見を頂くこともありますが、地域の特性を反映した施策こそが活力ある住民の暮らしを実現するものと思います。
このためにも、国・県・市町村の行政の連携を図ることだけではなく、在宅診療支援診療所、在宅診療支援病院、訪問看護ステーション、地区医師会等との連携についても、冒頭の“広電”と同様に縦横の拡がりを図ることが重要だと考えます。
あけましておめでとうございます。 新たな年を迎え、心を新たにして、仕事をはじめいろいろなことに対して前向きに取り組んでいくとともに、今年の干支(午)のように何事もうまくいく年にしたいと思っております。 今年も「せんだん通信」をご覧いただきますようよろしくお願いいたします。(H.O) |
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